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【レビュー】SHIMANO「ウインドストッパー インサレーテッド グローブ(2025)」
評価:1.5
SHIMANOの定番冬用グローブ「WINDSTOPPERインサレーテッドグローブ」の2025年秋冬版です。
購入動機
まずは購入までの話を書いていきます。
4代続けて使った愛用のグローブ
私は様々な冬用グローブを購入してきましたが、結局一番使っているのがシマノ「WINDSTOPPER インサレーテッドグローブ」の系譜です。
これまで購入してきたモデルとレビュー記事へのリンクを以下に示します。
| 年式 | 記事へのリンク | 定価 |
|---|---|---|
| 2015年 | ウインドストッパー インサレーテッド グローブ | 4860円 |
| 2017年 | ウインドストッパー インサレーテッド グローブ | 4860円 |
| 2018年 | ウインドストッパー インサレーテッド グローブ | 6050円 |
| 2021年 | INFINIUM インサレーテッドグローブ | 7480円 |
| 2025年 | ウインドストッパー インサレーテッド グローブ (本記事) | 8250円 |
2018年モデルは2個リピートしたので、これまでにかれこれ同じシリーズを5回購入。今回で6個目の購入となります。
このシリーズの特徴は2つで、「WINDSTOPPER生地を使っていて防風であること」「断熱層が入っており断熱性が高い(インサレーテッド)こと」が挙げられます。2017年モデルまでは透湿性が低くゴワゴワ感が強かったのですが、2018年モデルから断熱性を保ったまま透湿性が向上、しなやかさもアップし、かなり使いやすくなりました。
単体では下限が5℃と言ったところですが、インナーグローブを使えば0℃くらいまでは戦えます。手首部分にベルクロが付いていて、袖口からの冷気をシャットアウトが出来るのも魅力。その割に価格も手頃で、個人的にはかなり気に入っていた製品でした。
2021年版がくたびれてきた
さて、この冬も寒くなってきて10℃を切る日が増えました。そこで2021年版のグローブを引っ張り出してきたのですが、さすがに3年使ってくたびれが目立つように。
シマノのグローブだけではないかもしれませんが、しばらく使うと人差し指と親指のタッチパネル対応部分の反応も悪くなり、ストレスが増えてきました。
Amazonを調べてみると、2021年版は既に廃版。代わりに見つけたのがこちらでした。製品名から、ずっと使ってきた製品の後継であると判断。本来、グローブは試着しないで買うことはリスキーですが、これまで4代使ってきて「このグローブのMサイズなら問題がない」という実績があったので深く考えずに注文してしまいました。
しかし、これが大きな間違いだったのです。
製品概要
実測重量は79g(Mサイズ)。対応温度は0-5℃とされています。
GOREのWINDSTOPPER素材を採用。微妙に名前が変わったのか「WINDSTOPPER by GORE-TEX LABS」という表記になっています。従来、手の甲や指には反射材が配置されていましたが、それが全面的に無くなりました。
グローブ内側のライナー部分は起毛しており、起毛部分は「再生ポリエステル100%」であることが強調されています。
使用感
冬期のロングライドで使用するつもりで購入しましたが、通勤ライドや夜練で使っただけで「これは使い物にならない」と感じられたので、ロングライドには投入していません。

比較対象は、同社の過去モデル4つ(2015/2017/2018/2021)です。
重量

実測重量は79gでした。この段階で「おや」と思いました。
歴代モデルの重量を以下に示します。2017年モデルを除き、全てMサイズです。
| 年式 | セット重量 |
|---|---|
| 2015年 | 82g |
| 2017年 ※Lサイズ | 105g |
| 2018年 | 106g |
| 2021年 | 103g |
| 2025年 | 79g |
そう、2025年モデルは軽すぎるのです。2017年モデル以降は常に100gを超えていたのに、急に20g以上も軽くなった。手に持った時から「ペラいな」と感じましたが、実際に軽かったわけですね。
「前作よりも2割軽量化!」と言われた場合、フレームだったら嬉しいでしょう。しかし、防寒具で2割も重量が減っているというのは不安でしかありません。「何か革新的な新素材を使うことで軽量化が可能になった」というわけでなければ、防寒のためのリソースを削っている可能性が高いからです。
付け心地
グローブに手を入れてみて、まず感じたのは「めちゃめちゃ縫い目が指に触れて不快」ということ。
2021年より前の4世代のモデルは全て、「指が縫い目を感じない」グローブでした。縫い目が手に触れないような縫い方をしているからなのでしょう。冬のロングライドでも指先を入れるとホッとする付け心地です。
一方、2025年モデルは思いっきり指に縫い目が触れるような雑な縫い方をしていることが感触で分かりました。不快なだけなら良いのですが、この縫い目と指の擦れが長時間続いた場合、皮が剥けたり傷が付くことは容易に想像出来ます。
防寒性
重量が軽くなっていることから、防寒性能は下がっているだろうと想像していました。
朝の通勤時間(8℃)の状況で2kmほどを走行してテストしましたが、すっかり指が冷え切ってしまいました。対応気温が0~5℃らしいですが、このグローブでその気温の中を走るのはとても無理だと思います。通勤程度の距離が限界ですね。
気温が氷点下付近で推移し始めると、すべてのライダーは同じ悩みに直面します。「暑くなりすぎず、また自転車のコントロール性を失うことなく手を温かく保つにはどうしたらよいだろう?」と。シマノが出した答えは、ウインドストッパー®インサレーテッドグローブです。
こちらはシマノのサイトに書かれている製品説明ですが、このグローブで氷点下付近を走れるとは思えません。よほど寒さに強い人なら走れるのかもしれませんが……。
透湿性
透湿性は高いと思いますが、汗をかくほど内部が温まらないので分かりません。スースーとすきま風が抜ける感覚すらあります。
被視認性

左が2021年モデル、右が2025年モデルです。
2021年モデルは手の甲に大きめの反射材が付いており、夜間の手信号に役立ちました。2025年モデルは反射材が一切なくなっています。

この写真の右側は2018年モデルですが、小指にわざわざ反射材を付けるという工夫がありました。手信号を出す時にはよく目立つので好きだったのですが、2021年には手の甲に移動。2025年モデルでは完全に反射材が消えてしまいました。
タッチパネル感度
新品の現在は良好です。人差し指と親指のみですが、タッチパネルを操作可能。文字も打てる程度に操作しやすいです。
前作との比較
ここまで書いてきたように、2025年モデルは2021年モデルに比べて大幅に改悪されています。特に、防寒性の低下と、付け心地の悪化は無視できません。
「何か内部に大きな違いがあるはず」と思い、グローブを裏返してみることにしました。

こちらが裏返した2021年モデル。縫い目が全く浮き上がっていないことが分かります。手を入れた際にもスッと入り、包みこまれるような感触にも納得です。また、全ての指が起毛ライナーで覆われていることも分かります。断熱性も高く、風の侵入も防いでくれるはず。

そして、2025年モデルを裏返してみたのがこちら。縫い目が5mmくらい浮き上がっていて、指に触れることは明らか。こりゃ不快なはずです。明確なるコストダウンが見て取れました。

また、親指と人差し指側面は起毛ライナーが貼られていません。恐らく、すきま風を感じたのはここからでしょう。生地が1枚少ないわけですから。この部分に加え、全体的に断熱性の素材の量を減らした結果が「24g軽くなった」ものと思われます。
価格
これだけ改悪をしておきながら、価格は前モデルよりも770円アップの8250円。物価の上昇具合を考えれば「770円の値上げで済んだ」と言えるかもしれませんが、8000円超のグローブとしてはあまりにもお粗末な構造です。
まとめ
全くオススメできない冬用グローブです。歴代の「ウインドストッパーインサレーテッドグローブ」でも最低の出来だと思います。これまでの同名製品とは全くの別物。

試着をせずに通販で購入したことが悔やまれます。一度でも試着していれば「これはヤバい」と気づいたはずなのですが……これまで4世代も使い続けてきたこともあり、その続編であれば大丈夫だろうと考えていました。製品を信頼していたからなのですが、今回の経験で完全にシマノのグローブへの信頼は失われました。

購入後、Amazonのレビューを見たら、私と同じようにグローブを裏返して縫い目の痛さについて言及している人がいました。恐らく私が購入した時にはこのレビューはなかったので、掲載審査中だったのでしょう。これを見ていたら購入を思いとどまれたのになぁ……。
買って間もないのですが、このグローブは封印して別のグローブを探そうと思います。長年愛用を続けたシリーズとの別れがこのような形なのは残念ですが、形あるものはいつか滅びるので仕方ありません。今まで約10年間、大変お世話になりました。
評価
対象モデル: SHIMANO「ウインドストッパー インサレーテッド グローブ(2025)」
年式: 2025年
定価: 8250円
購入価格: 6252円
公称重量: 不明
実測重量: 79g(Mサイズ)
価格への満足度
品質も性能も価格に見合わない。
総合評価
シリーズ歴代で最低の出来。真冬には全く使えない。タッチパネルの感度は良い。
著者情報
年齢: 41歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。
# これまでに著者が乗ってきたスポーツ自転車の履歴はこちらの記事にまとめています。

