この記事は約 7分で読めます。
CATEYE「NANO60」購入
CATEYEから新発売となったテールライト「NANO60」を購入しました。
購入まで
まずは購入までの流れを書いていきます。
フカヤサイクルフェアで発見
NANO60との出会いは、1月に名古屋で行われた「フカヤサイクルフェア」でした。

入口を入ってすぐのCATEYEブースで新製品として展示されていたのが「NANO60」でした。

上3つは既存商品の亜流。そうなると、注目の新製品は一番下のNANO60です。

現物も早速見ることが出来ました。だいぶ小さい。

嬉しいのは、CATEYEの充電式テールライトとしては初のType-C端子採用であること。実は、これまでの機種はmicroUSBのままでした。フロントライトはVOLT800 NEOから切り替わっていましたが、テールライトでは一つ前のViz300もmicroUSBです。
コンセプトは、「日中でも視認できるデイタイムライト」。
最大60ルーメンとかなりの明るさを誇ります。製品名の「60」はここから来ているようです。コンセプト的にはBontragerのテールライトに近い印象を受けました。
もう一つ良いのは、「常時点灯で20時間使える」という点。デイライトだけではなく、夜間の使用もしっかり考えられています。
CATEYEの充電式テールライトは「常時点灯」の時間が短く、点滅を禁止されているブルベでは使えなかったのです。800mAhの大容量バッテリーを積むViz300ですら、点灯はたったの5時間。一方、NANO60のロー点灯モードは20時間持つということで、600kmまでのブルベならばこれで事足りそう。
スタッフの方に聞いてみると、発売は3月予定とのこと。「出たらすぐに買おう」と決めました。
3月末に出回り始める
3月に入ってからは、時々Twitterを「NANO60」で検索して出回り具合をチェック。しかしなかなか販売開始の情報は掴めませんでした。

3月28日には台北ショーのCATEYEブースで「NANO60はいつ出ますか?」と質問しましたが、「そろそろ出ます」というお答え。
台湾から帰国後にまたTwitterを検索してみると……
キャットアイの新型テールライト入荷です
— なるしまフレンド (@nalsimafrend) March 28, 2025
NANO60
こんなライト待ってました🤩
VOLT800の限定カラーもありますよ#CATEYE#キャットアイ#サイクルライト#ロードバイク#楽しく安全に#なるしまフレンド pic.twitter.com/kF8eMV1aFt
どうやら私が台北ショーで会話していたときには既に販売が始まっていたようです。
実は行きつけのショップにNANO60の取り置きを頼んでいたのですが、帰国後に入荷連絡が。4/2に早速購入してきました。
CATEYE「NANO60」

CATEYE「NANO60」のファーストインプレッションです。
スペック
NANO60の公称スペックは以下の通り。恐らく意識したであろう、Bontrager「Flare R City」とスペックを比較してみます。
NANO60 | Flare R City | |
---|---|---|
サイズ | 30x32x30mm | 117.4×31.2×40.3mm |
重量 | 20.5g (本体のみ) | 50g (ブラケット込み?) |
バッテリー | 3.7V/320mAh | 3.7V/250mAh |
モード(点灯) | High: 3.5h / 20lm Low: 20.0h / 3lm | High: 3.0h / 20lm Low: 20.0h / 2lm |
モード(点滅) | Flash: 60.0h / 6lm Group: 25.0h / 10lm DayFlash1: 15.0h / 60lm DayFlash2: 20.0h / 20lm | Day Flash: 8.0h / 35lm Night Flash: 16.0h / 35lm |
防水性能 | IPX4 | IPX6 |
充電端子 | Type-C | microUSB |
充電時間 | 3.0h | 1.5h |
価格 | 3520円 | 6100円 |
Flare R Cityは2016年発売。NANO60は後発だけあって、スペックでは様々な面で上回っています。ただ、充電時間が遅いのがちょっと気になる所。Type-Cなのに。
防水性能についてはIPX4と少し見劣りしますが、CATEYEのIPX4は中華ライトのIPX6より信用できます。
モードは、点灯系が2つ、点滅系が4つ。ブレーキ連動機能は付いていません。ブレーキ連動機能はバッテリー残量が読めなくなるので、個人的には不要。シンプルで良いと思います。
パッケージ

裏面にはスペック表記。

パッケージ内容は以下の通り。
- 本体
- 説明書
- SP-14-RAブラケット(ゴムバンドは3種付属)

SP-14-RAブラケットという、CATEYEでは割とマイナーなブラケットが付属します。エアロシートポストにも取り付け可能なブラケットであり、シートポスト取り付けが意識されているようです。
なお、Type-Cケーブルは付属しません。今どきは誰でも家に何本もあるでしょうから、割り切った良い判断だと思います。
重量

実測重量は20.5g。なんと公称重量と0.1g単位で一致しています。
各部詳細

配光に上下左右はありません。

端子は待望のType-C!
取り付け

まずはシートポストに取り付けてみました。ゴムバンドでシートポストに巻き付けるだけ。ライトの取り付け方は、いつものCATEYEブラケットと一緒です。

同じブラケットでヘルメットに取り付けてみました。こういう用途はWearableシリーズのほうが向きそうですが、一応出来るということで。

CATEYEのテールライト用ブラケットと互換性があるので、例えばSP-11を使えばシートステーにも取り付け可能です。
実走

早速、取り付けて走ってきました。
ブルベで使うことを想定すると、20時間持つロー点灯モードになります。このモードでの明るさは、主観ではOMNI5の電池満タンとあまり明るさが変わらない印象です。


こう並べてみると、NANO60は「直進系」、OMNI5は「拡散系」の光ですね。
最も明るい「デイタイムハイパーフラッシュ1」の点滅パターンを動画に撮ってみました。高速点滅注意。
時折「ピカッ」と光りますが、これが60lmだと思われます。昼間でも十分に遠距離から視認できる程度には明るいです。

また、黒く見える筐体ながら実はスモークになっており、側方からの視認も可能です。ただ、黒い分だけ光量は落ちている感じ。スモークではなく透明筐体でも良かった気もしますね。基盤がむき出しになってしまうのを嫌ったんでしょうか。
入手性
ここ最近のCATEYEのライトの定番ですが、本製品は「実店舗のみでの販売」です。通販では買えません。お近くのショップへどうぞ。
実測データ(点灯時間・充電時間)
(2025/4/16追記)
点灯時間と充電時間を実測しました。
点灯時間
ロー点灯モードでの照度変化を計測しました。
テールライトはフロントライトと比べると拡散系のレンズを採用するため、いつもよりかなり近い距離で測定しています。そのため照度の絶対値は無視してください。

公称20時間の所、実測で23時間08分持ちました。この時点から強制的に点滅になり、完全に消灯するのは恐らく30分後くらいです。大体丸一日持つ計算ですね。
明るさも完全に一定ではないものの、点滅を始める段階までは最初の7割の明るさを保っています。
充電時間

充電時間は9600秒=2時間40分でした。公称充電時間は3時間なので少し短かったです。
最大電流は150mAと、Type-Cにしては低め。ただ、これには理由があります。
この手の充電式ライトに入っているバッテリーにはC値というものがあります。例えば1Ahの容量のバッテリーがあったとして、1Aの電流で充電したら「1C」、0.5Aの電流で充電したら「0.5C」となります。充電時のC値が大きくなるほどバッテリーへの負担が大きくなり、寿命が短くなるそうです。
以前、VOLT800 NEOのインタビューでCATEYEの方に聞いた話では、「CATEYEでは0.5C以下になるように充電時の電流を決定している」とのことでした。
NANO60のバッテリー容量は320mAhであり、0.5C以下とすれば最大電流は160mAということになります。150mAで上限となっているのは、意図的なものでしょう。
まとめ
CATEYE「NANO60」のファーストインプレッションでした。
デイライトとしても使えるし、本格的なナイトライドでも「点灯」で20時間持つ、バランスの良いテールライト。Type-C端子になったので、VOLT800 NEOなどのライト用にケーブルを持ち歩いている人は新たにケーブルを持つ必要はありません。
早速、週末のブルベに投入してみる予定です。
あと、CATEYEさんには是非、電池タイプのテールライトの新作も期待しています。出来れば「単三電池」2本で動作するモデル。宜しくお願いします!
著者情報
年齢: 40歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。