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フロントライトに赤フィルムを被せたらテールライトになるのか実験
ロングライダーなら一度は考えたことがあるであろう「白色光のフロントライトに赤フィルムを被せたらテールライトとして使えるのか?」を実験してみました。
実験の動機
まずは実験の動機から。
流れてきたツイート
本日、こんなツイートが流れてきました。
「フロントライトに赤レンズを被せたら、長時間使えるテールライトになるんじゃ?」
こう考える気持ちはわかります。私も数年前に同じ事を考えたことがありました。
昨今、テールライトも充電式のものが増えました。明るいのは良いんですが、ランタイムが大変短い。3-5時間で消灯してしまうものがほとんど。夜通し走ることもあるブルベでは短すぎて使い物になりません。

一方、フロントライトは昔よりもランタイムの長いものが増えました。VOLT400 NEOのローモード(50ルーメン)は、付属のBA-2.2バッテリーで18時間、BA-4.8バッテリーに換装すれば30時間も点灯します(ただしダラ落ち)。
で、ここで一つ思いつくわけです。「VOLT400 NEOのレンズに赤いフィルムを被せたら、明るくてランタイムが長いテールライトになるんじゃね?」と。しかし、これは大いなる勘違いなのです。当時、私も調べてみて「これは無理だ」と諦めました。
テールライトにならない理由
フロントライトに赤フィルムを被せてもテールライトにならない理由は、大きく以下の3つです。
- 配光の問題
フロントライトは集光レンズであり、光が拡散されない。真後ろから見ると、ものすごく目に刺さる配光となってしまう。また、少しでも斜めになると後続車から視認されず、テールライトの意味がない。
- 無駄になる光の問題
赤フィルムは「光に赤い色を付ける」わけではなく、「赤以外の波長の光をカットする」フィルタとして機能する。このため、非常に暗くなる(正確には人間の目に暗く見えるようになる)。また、カットされた光のエネルギーは熱に変わる。
- 光の色の問題
白色LEDに赤フィルムを被せた場合、正しい意味での赤い光にならない場合がある。
本記事では、2つ目の「無駄になる光の問題」について実験をしていきます。
実験
それでは実験をして行きます。
実験内容


内容は至極単純。
照度計でフロントライトの照度を計測し、ライトの前に赤フィルムを置いた時の照度変化を計測します。
ライトはVOLT800、モードはローモード。赤フィルムは英単語帳に付いてきたものを使いました。
実験結果
結果は以下のようになりました。
| そのまま点灯 | 16200ルクス |
|---|---|
| 赤フィルムを通す | 1760ルクス |
なんと、照度が9割減となりました。思ったよりも凄いカット具合です。
動画にするとこんな感じ。如実に値が落ちることが分かります。
なぜこうなるのか
白色LEDは、様々な色の光が合わさることで白く見えています。
赤フィルムを通すことで、白色の光のうち赤色の成分のみが通過し、その他の色の光はカットされます。
赤フィルムでカットされた光は消えてなくなるわけではありません。熱に変わります。仮に、赤フィルムを被せて長時間運用した場合、発熱や発火の恐れがあるのでやめましょう。LED素子そのものを傷める可能性もあります。
VOLT50はどうだった?
かつて、CATEYEは「見た目はVOLT300のようなテールライト」を出していました。VOLT50というライトです。

見た目は「VOLT300のレンズを赤く塗っただけ」に見えますが、そうではありません。レンズも赤ですが、LEDも赤色LEDなのです。
赤色LEDから出る光は、基本的に赤の成分のみ。だから、赤いレンズを通しても大して光の総量はカットされず、発熱も起こらない。バッテリーも無駄になりません。
テールライトのレンズが赤なのに、赤色LEDを使っているのには意味があるということですね。
まとめ
「フロントライトに赤フィルムを被せたらテールライトとして使えるのか?」実験でした。正直言って使い物にならないことが確かめられました。また、熱が発生して危険でもあります。
知識として「赤フィルムは赤以外の光をカットする」ということは知っていたものの、実際に照度計で確かめてみるとガクンと数字が落ちることに驚きました。
フロントライトに赤フィルムを被せても、テールライトにはなりません。ちゃんと各社から販売されているテールライトを使いましょう。
私の一押しはOMNI5です。原点にして終着点とも言えるテールライトではないかと思っています。
著者情報
年齢: 41歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。
# これまでに著者が乗ってきたスポーツ自転車の履歴はこちらの記事にまとめています。


