knog「Oi Prima」購入

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knogのベル「Oi」が9年ぶりにリニューアル。早速一つ買ってみました。

目次

購入まで

まずは購入までの流れを書いていきます。

旧Oiは発売直後に購入

knogの初代「Oi」は2016年発売。私は発売直後に購入しています。

日本の法律上、自転車にはベルを取り付けることが義務付けられています。にもかかわらず、なぜかスポーツ自転車にはベルを付けない人が多い。ショップでの納車の風景を見ていても、店員さんがそこについて触れることが少ないのは今でも気になります。店員さんが納車時に「ベルの取り付けは法律上の義務です」という説明をするだけで随分変わる気はするのですが。

ベルを付けない理由は恐らく「見た目が野暮ったい」「ママチャリみたいで格好悪い」が多いように思われます。そこに、「見た目がスタイリッシュなベル」という路線で切り込んだOiは、個人的には非常に興味深く思えたのです。

そんな理由もあり、発売直後にショップで購入しました。2016年3月のことです。

Oiはかなりのヒット作となり、世界中で約400万個の売上を記録したとのこと。スポーツ自転車へのベル装着の普及に一役買ったことは間違いありません。

Oi Primaの発売

それから9年。2025年6月のEurobikeにて、Oiの新作である「Oi Prima」が発表されました。

2018年にはクラシカルで豪華な「Oi Luxe」が発売されましたが、基本構造は従来のOi(このタイミングで「Oi Classic」に改名)と変わっていませんでした。今回の「Oi Prima」は完全な新作としてデザイン変更が行われており、従来のOiのイマイチだった点も改良されている様子。

通販サイトでは7月から出回っていましたが、今回は現物を見てから購入を決めようと思っていました。つい先日、ワイズロード東大和店で現物を見て良さそうだったので購入しました。

黒基調の「ANTHRACITE」と、 白基調の「PRIMER GREY」がありましたが、今回は後者のPRIMER GRAYを購入しました。

knog「Oi Prima Large」

knog「Oi Prima Large」のファーストインプレッションです。比較対象は旧Oi(Oi Classic)。

製品ラインナップ

今回発売となったOi Primaのラインナップは以下の通り。

ハンドル径25.4~31.8mmまで対応した「Large」。通常のロードバイクに取り付けるならこちら。

ハンドル径22.2mmに対応した「Small」。細いMTB用のハンドルや、ママチャリのハンドルならこちら。

それぞれについて、「ANTHRACITE」「PRIMER GREY」の2色が用意されています。旧Oiは不定期で限定カラーを出していたので、今後も限定カラーが出る可能性はあります。

旧Oiからの改良点

旧Oiからの改良点は、大きく分けて以下の2つ。

  • 新作の打ち子「WAVETEKハンマー」により、音量がより大きくなった。
  • ヒンジが追加され、取り付けを行いやすくなった。また、取り付け部の幅が数mm細くなった。

より取り付けやすくなり、音量が大きくなったということです。

パッケージ

以前のOiはプラスチックパッケージでしたが、時代の流れか再生紙パッケージに変わっています。

切り取り線を開いて、針金を外してベルを取り出しました。

パッケージ内容は、本体と六角レンチ、スペーサーです。

重量

実測重量は28gと、ベルにしては重めです。旧Oiは25gだったので、若干重量増。WAVETEKハンマーの影響でしょうか。

各部詳細

左が旧Oi、右がOi Prima。やはり一番変わっているのは打ち子の形状。旧Oiは音量があまり大きくなかったのですが、それはこの打ち子の形状にあったのかもしれません。

また、旧Oiの打ち子はバネ固定だったので、振動で勝手に音がなってしまうことがありましたが、WAVETEKハンマーは少しの振動では動きそうにありません。

旧Oiの打ち子はバネの具合で打ち損じが結構起こりましたが、WAVETEKハンマーではそれも起こりそうになかったです。

WAVETEKハンマーの打ち子を別角度から。そういえばknogのロゴは変わったんですね。

ベルの本体と当たる部分には金属と思われるパーツが付いており、これが音量の増大に繋がっているようです。

多分ブランドのポリシーが刻まれているのだと思いますが、日本人的にはそこを「K」に変えるのは宜しくないような気が……。

取り付け

まず前提として、このベルは丸断面のハンドル専用です。楕円断面のエアロハンドルには使用できません。

旧Oi(写真右)は、こちらのネジを外して本体をガバっと開いてハンドルに取り付ける方式でした。割れそうで、ちょっと怖いなと思った記憶があります。

旧Oiはヒンジを設けることで、ずいぶん取り付けやすくなりました。とはいえ、ヒンジは破損の原因になることもある部分なので今後の耐久性は要観察です。

取り付けました。ブルベ機のハンドル周辺は取り付けるものが多く、手狭。かなりギリギリになってしまいました。

なお、製品アピールには「3mmほど細くなった」という記述がありますが、ベル本体(金属部分)は細くなっていません

細くなったのは、「ハンドルに巻き付けるプラパーツの幅」です。金属部とプラ部の幅が同じだった旧Oiに対し、Oi Primaはプラパーツが2mmほど細くなっていました。これによって取り付け部が増えることはほぼ無いと思われますので、若干の誇大広告感はあります……。

旧Oiと、Oi Primaで音を鳴らすテストをしてみました。

Oi Primaの方が音量がアップしていることが分かります。加えて、残響も長く残るようになりました。

1mの距離で音量を測定してみましたが、「Oi Classic: 73dB」「Oi Prima: 79dB」と6dBの差が出ました。公称では4-5dBの増大とされているので、ほぼ公称通りと言ってよいでしょう。

なお、JIS規格では、ベルの音量は「2m離れた場所で75-95dBの範囲に収まるように」とされています。以前は上限がなかったのですが、2024年の改定で上限が設けられました。
正確な測定をしていないので断言できませんが、Oi Classicは下限の75dBに届いていなかったはず。Oi Primaでようやく下限に達したと思われます。

価格

税込価格は4290円。旧Oiの発売当初の価格が2500円だったので、ずいぶん高くなってしまいました。

まとめ

knog「Oi Prima」のファーストインプレッションでした。

ベルとしての基本性能(音量)が進化していて、良い方向性のバージョンアップだなと感じます。見た目としては初代で完成形で、今回は実用的な部分が更新された感じですね。

走行中にベルを鳴らす機会はそうそうありませんが、法律上の義務であるベル。見た目も良く、性能も良くなったOi Primaはスポーツ自転車用ベルの新定番となりそうです。

著者情報

年齢: 40歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。
# これまでに著者が乗ってきたスポーツ自転車の履歴はこちらの記事にまとめています。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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