【レビュー】CATEYE 「Volt800 (HL-EL471RC)」

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評価:5

CATEYEのフロントライト。Volt700の後継で、電池はカートリッジ式の専用電池を採用しており、最大800lmの明るさ。

目次

購入動機

前モデルのVolt700はロングライド派に最適なスペックでした。

特に「ローモード」は100lmで10時間持つので、ナイトランには頼もしい相棒でした。大変気に入っており、2本購入したほどです。

が、先に購入した一本がいつの間にか暗くなってきました。照度を計測すると、以前の2/3ほどに。素子の劣化なのか回路の劣化なのか分かりませんが、これでは心もとない……ということで後継の本製品を買うことにしました。

製品概要

ブラケットなしの実測重量は135g(公称140g)。Volt700とほぼ同じ。なお、カートリッジ式のバッテリー(BA3.1)の重量は73g。

レビューを書き始めてから気づいたのですが、どうも海外通販で買った場合と日本で買った場合でスペックが異なるようです。私がレビューするのは、Wiggleで購入した海外版です。

私が購入した海外版のスペックは以下の通り。

・点灯(ハイ): 800lm / 2h
・点灯(ミドル): 350lm / 3.5h
・点灯(ロー): 150lm / 10h
・ハイパーコンスタント: 800lm / 7h (常に点灯しつつ、点滅と同じように明るさが変わるモード)
・点滅:150lm / 50h

そしてこちらが日本版のVolt800のスペック(一生貧さん提供)。

・点灯(ハイ): 800lm / 2h
・点灯(ミドル): 400lm / 3.5h
・点灯(ロー): 200lm / 8h
・ハイパーコンスタント: 800lm / 7h (常に点灯しつつ、点滅と同じように明るさが変わるモード)
・点滅:200lm / 80h

ハイモードの明るさ・ランタイムは共通ですが、それ以外のスペックが異なります。

使用感

普段の夜練、400kmブルベで使った結果のレビューを書きます。

明るさ

いつも通り照度計で計測しました。1m離れた壁の中心照度は以下でした。

・ハイ: 5500ルクス
・ミドル: 2700ルクス
・ロー: 1100ルクス

参考までに、Volt700の照度は以下です。

・ハイ: 5300ルクス
・ノーマル: 2500ルクス
・ロー: 1100ルクス

ほとんど700→800で変化がありません。電池が同じですし、スペック上のランタイムも同じなので明るさも同じくらいというのは頷ける話ではありますが……。

また、電池の残量が減っても明るさを保つ(ダラ落ちしない)のも、Volt700を踏襲しているようです。

配光

CATEYE/Volt800/Low/200lm
CATEYE/Volt800/Mid/400lm
CATEYE/Volt800/High/800lm
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Volt700と同じく、手前が狭く、奥側が広い配光となっています。

Volt800(上)とVolt700(下)を同じ場所で比較してみました。カメラの設定もマニュアルで全て揃えてあります。

上からハイ、ミドル、ローモード。はっきり言って差が全く分かりません。ちょっとライトを交換する時にハンドルが切れてしまって照射範囲が横にズレたことくらいでしょうか。

持続時間

400kmブルベでテスト。基本的にはローモードで使用しました(峠の下りではミドルモード)。

18:00 点灯(日没)
24:55 ゴール

都合7時間ほど使用しましたが、特に電池残量を示すインジケータも点灯していませんでした。最後まで明るさも不変。電池切れまで使ったわけではありませんが、ローモードで10時間持つのは信じて良いと思います。

防水性

ブルベのラスト10kmは強めの雨に降られましたが、浸水はありませんでした。

充電時間

電池自体はVolt700と共通(BA3.1)なので、充電時間も同じく5時間ほど。

まとめ

Volt800の海外版、少なくともWiggleで買えるものは実質Volt700と同程度のスペックと考えて良さそうです。電池の容量、照度、配光がここまで共通だと、実は中身は同じなのではないかとさえ思えてきます。

実は国内版と海外版のスペックが違うことは照度を測ってから気付きました。「これ、あまりにもVolt700と近すぎではないか?」と。特にローモードの照度がVolt700と全く変わらなかったことが決め手。Volt700のローモードは照度が100lm、Volt800(国内版)は200lm。数値にして2倍の開きがあるはずなのに、照度が一緒というのはどうもおかしい。そう思って箱に書いてあるスペックを見たら案の定……というわけです。

私としてはVolt700の「ローモードで一晩持つ」という所に魅力を感じていたので結果オーライですが、ローモードで200lmを求めている人は国内で購入したほうが良いでしょう。国内版を持っていないので、本当に明るいのかは分かりませんが。

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追記(2021/12/29)

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計測対象は、Lowモード(200ルーメン)です。バッテリーは、BA-3.4を使用しました。

グラフからは以下のことが読み取れます。

・点灯開始から約10時間で8%程度暗くなる
・公称8時間点灯だが、実は10時間以上持つ
一定光量であると思いこんでいましたが、完全な一定光量ではありませんでした。
ただ、このグラフ形状から定電圧回路の存在は伺えます。真面目な作りなライトということで、高評価は間違いでなかったと改めて思いました。

評価

対象モデル:  CATEYE「Volt800 (HL-EL471RC)」
年式: 2016年
定価: 17280円
購入価格: 10800円(税込)
公称重量: 140g
実測重量: 135g

価格への満足度

8/10

安く買えました。

総合評価

10/10

最高のロングライド向けライト。

レビュアー情報

年齢: 31歳 (レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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