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iGPSPORT「BiNavi Air」ファーストインプレッション
iGPSPORTから1月に発売となったGPSサイクルコンピューター「BiNavi Air」のファーストインプレッションです。
同社の「BiNavi」の軽量バージョンで、BiNaviよりも26g軽い公称77gとなっています。
まえがき
まずはレビュー依頼を頂いた経緯について書きます。
VS1200Sのレビュー記事の連絡をすると……
先日、iGPSPORT「VS1200S」のレビュー記事を書きました。

こちらはレビュー依頼された製品でしたので、iGPSPORTの担当者の方宛に「記事を書きました」という報告を送りました。
この記事は設計思想の深いところまで踏み込めた感覚があって我ながら良い出来だとは思っていたのですが、iGPSPORT側としても「そこまで読み取ってもらえるとは」と驚きだったようです。随分と熱いお返事が届きました。
そのお返事といっしょに書かれていたのが、「次はBiNavi Airもレビューしてもらえないでしょうか?」という内容でした。VS1200Sの記事を公開したのが1/23。BiNavi Airのプレスリリースの約1週間後でした。
BiNavi Airの立ち位置

BiNavi Airは、「Air」という名の通り「BiNaviの軽量版」です。iGPSPORTのフラグシップモデルである「BiNavi」をより小さく、より軽量にしたバージョンになっています。BiNaviが103gなのに対し、BiNavi Airは77g。26gも軽くなっています。
ただ、軽量化した分だけバッテリー容量も減っており、公称ランタイムも35時間→30時間と微妙に減少。ランタイム命のブルベライダーとしては、「軽量なAirよりも、バッテリーの大きなMaxを出して欲しかったなぁ」とプレスリリースを見た時には思っていました。
では、なぜiGPSPORTはわざわざ軽量版を出したのか?

恐らくですが、2026年からパートナーシップが始まったFDJからのリクエストがあったのではないかと思われます。
プロ選手が1日に走る時間は長くても6-7時間程度。35時間のランタイムは必要ありません。それならば、「少しでも軽くしたい」という要望のほうが強いはず。結果として生まれたのが「機能はフラグシップ、それでいて軽量なBiNavi Air」だったのでしょう。
現在、GPSサイコンは重量化が進んでいます。
ちょっと前は80g台が普通でした(ex. Edge840: 85g)。しかし、最近の上位機種は110g前後の重量が普通になってきています。
例えばEdge850。こちらの重量は113gです。Edge840に比べて28gも重くなっています。
Edge850の公称ランタイムが12時間しかないので「なぜGarminはバッテリー容量を減らしたのか」と言っている人も見かけたことはあるのですが、実はEdge840→850でバッテリー容量は大幅に増えています。にも関わらずランタイムが短くなったのは、新しく採用した高精細ディスプレイが物凄くバッテリーを喰うからです。それでもバッテリーを追加した分だけ重量はしっかり増えた。それが増分の28gです。

2026年のワールドツアーチームのサイコンブランドの分布がこちらです。選手に供給されているであろうサイコンのモデルと重量を見てみます。
| ブランド | 供給モデル(推定) | 重量 |
|---|---|---|
| Garmin | Edge850 | 113g |
| Wahoo | Element Bolt 3 | 84g |
| Hammerhead | Karoo 3 | 118g |
| GIANT | Dash M200 | 77g |
| iGPSPORT | BiNavi | 103g |
| Magene | C706 | 111g |
WahooとGIANTは軽いですが、それ以外は軒並み100g超え。「もっと軽いのが欲しい」というチームが出てきても不思議ではありません。
また、こちらの記事に書いたように、Garminマウントの耐荷重は決して大きくありません。恐らく130g前後が上限。そうなると、110gを超えるサイコンは結構マウントに対して負荷が高いはず。Garmin純正の丈夫なマウントであれば破損することはないと思いますが……。80g前後であれば、重量起因の破損が起きる確率は低くなるはずです。
レビューを受諾
個人的には、サイコンに求めるのは「重量」よりも「ランタイム」です。なので少し迷ったのですが、競技的な使い方をする方(特にヒルクラ等の重量を大事にする方)に向けては有用な内容になるかもしれないと思い直しました。
大画面を持つBiNaviに対して、BiNavi Airの使い勝手はどうなのか? BiNaviを約1年使い込んだ私だからこそ書けることがあるはずです。
そういった経緯で、BiNavi Airのレビュー依頼を受諾することと致しました。
2/11、到着

2/11に製品到着。届いた日から早速テストを始めました。
iGPSPORT「BiNavi Air」

2/11に受領し、それから1ヶ月ほど色々なテストを実施しました。セットアップの後、約500kmの実走を行った段階でのファーストインプレッションを書いていきます。
比較対象は、同社の「BiNavi」、プロチームが使うサイコンとしてGarmin「Edge850」、Bryton「Rider S810」です。
競合製品とのスペック比較
BiNavi Airのスペックを示しつつ、競合製品と比較していきます。
| iGPSPORT BiNavi Air | iGPSPORT BiNavi | Garmin Edge850 | Bryton Rider S810 | |
|---|---|---|---|---|
| 税込価格 | 29700円 | 39930円 | 85800円 | 46200円 |
| 重量 | 77g | 103g | 113g | 116g |
| 本体サイズ | 縦:91.2 横:51.3 厚:13.8 | 縦:101 横:60.0 厚:14.5 | 縦:92.2 横:54.6 厚:16.8 | 縦:102.5 横:57.6 厚:15.8 |
| 画面サイズ | 3.0インチ カラー | 3.5インチ カラー | 2.7インチ カラー | 3.5インチ カラー |
| 解像度 | 400 x 240px | 480 x 320px | 600 x 420px | 470 x 282px |
| 防水等級 | IPX7 | IPX7 | IPX7 | IPX7 |
| バッテリー容量 | 1020mAh | 1250mAh | 1490mAh | 2100mAh |
| 充電端子 | Type-C | Type-C | Type-C | Type-C |
| 稼働時間(公称) | 30時間 | 35時間 | 12時間 | 50時間 |
| 稼働時間(実測) | 30時間? (推定) | 36時間? (推定) | – | 47時間? (推定) |
| 内蔵ストレージ | 32GB | 32GB | 64GB | 32GB |
| タッチパネル | ◯ | ○ | ○ | ○ |
| 物理ボタン | ボタン: 6個 | ボタン: 6個 | ボタン: 7個 | ボタン: 4個 |
| 対応衛星 | GPS GLONASS Galileo Beidou みちびき | GPS GLONASS Galileo Beidou みちびき | GPS GLONASS Galileo Beidou みちびき | GPS GLONASS Galileo Beidou みちびき |
| GPSモード | GPS GNSS マルチGNSS | GPS GNSS マルチGNSS | GPS GNSS マルチGNSS | GNSS |
| マップ表示 | ○ 文字表示あり | ○ 文字表示あり | ○ 文字表示あり | ◯ 文字表示あり |
| 心拍センサー接続 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| パワーメーター接続 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| レーダー接続 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 深部体温計接続 | ○ | ○ | ○ | ○ |
BiNaviも競合製品に比べると安かったのですが、BiNavi Airは更に価格を落として30000円を切ってきました。
機能的にはほぼBiNaviを踏襲しており、差分としては「バッテリー容量が少ない(=ランタイムが短い)」「画面が小さい」くらい。
BiNaviに引き続き、BiNavi Airも「ナビ特化モデル」と紹介されることがありますが、通常ラインのフラグシップである「iGS800」と比べて機能的に何かが削られているわけではありません。機能的にはフルスペックのGPSサイコンです。
パッケージ

BiNavi同様、重量感のある箱に入っています。

パッケージ内容は以下の通り。
- 本体
- 標準マウント
- BiNavi Air専用スクリーン保護ガラスフィルム
- ストラップ
- Type-A to Type-Cケーブル
- クイックスタートマニュアル
BiNaviにはシリコンケースが付属しましたが、BiNavi Airには付属しません。それ以外の付属品は同じ。シリコンケースは、今のところ別売もされていないようです。AliExpressにサードパーティーによる猫耳モデルはありましたが。
12か国語で書かれた簡易マニュアルが付属。詳しいマニュアルは公式サイトからダウンロード可能です。
重量

実測重量は77g(ガラスフィルム未装着)。公称重量通りで正確でした。
本体仕様

本体の仕様を見ていきます。
大きさ

BiNaviとの大きさ比較。やはりBiNaviに比べると本体サイズも画面もかなり小さい。コンパクトといえばその通りですが文字や地図の読みやすさはAirのほうが一段落ちます。あと、BiNavi Airのフォントはあまり他で見たことがない丸文字的なフォントを採用しています。

続いて、Edge840との比較。画面の横幅はBiNavi Airのほうが狭く、縦はBiNavi Airの方が大きい。フォントの大きさは、ややBiNavi Airの方が大きいでしょうか。
厚み

厚みはBiNaviよりも0.7mm薄いということでしたが、見た感じではほとんど差が分かりません。

公式の説明では「エアロダイナミクス設計」であるとされていますが、あまり特殊な形状をしているようには見えません。

どうせなら、BrytonやCOROSのようにマウントを含めたトータルの形状設計をしてほしさはあります。
画面

BiNaviと同じく「半透過反射型」の液晶を採用。直射日光下でも見やすい画面です。
私は大体写真の通り、サイコンの両サイドにフロントライトを置くんですが、BiNaviではライトとのクリアランスがギリギリでした。BiNavi Airは約9mmほど横幅が狭くなっているので、ライトとのクリアランスに余裕が出来ました。
ボタン配置

ボタンの配置はBiNaviと全く同じです。iGPSPORT伝統のボタンパターンとでも言いましょうか。なお、Edgeシリーズとはボタン配置が左右逆なので、少し混乱するかもしれません。
充電端子

Edge840やBiNaviと同じく、充電端子は本体下部の2ボタンの間にあります。以前のiGPSPORTのサイコンは本体裏側に端子があったのですが、「充電しながら走行」が難しい位置だったので移動したようです。
裏面

謎のパターンが刻まれていたBiNaviと比べると割と素直なパターン。Garminマウントのプラグは取り外し可能です。

公式サイトによると、このGarminマウントの下に「第二の気圧センサー用の穴」が開いているそうで、これによって風雨の中でも安定して気圧や高度が計測可能になるとのこと。これはBiNaviには無かった機能のはずです。

シリアルは802xxx。歴代のiGPSPORTのサイコンのシリアルナンバーは以下の規則がありました。
- iGS630: 630xxx
- iGS630S: 631xxx
- iGS800: 800xxx
- BiNavi: 801xxx
これを見ると、BiNaviもBiNavi Airも、実はiGS800の系譜であったことが分かります。
セットアップ
初期セットアップ・設定変更の内容はBiNaviと全く同じなので下記の記事の「セットアップ」の章をご覧ください。

設定変更
設定変更についても、BiNaviの記事に書いた内容とほぼ同じです。
システムメニューが見当たらない
設定変更をしていて気になったのは、「システムメニュー」の項目が見当たらないこと。どこにあるんだ?と思ってBiNaviとメニューを見比べていたら……

なんと、システムメニューが「もっとみる」という分かりにくいメニュー名になっています。日本語訳の間違いというよりは、言語設定ファイルの紐付けミスに見えますね。修正してほしいです。
画面表示と明るさ
GPSサイコンのバッテリーの持ちをもっとも左右するのが「バックライトの明るさ」です。
iGPSPORTのサイコンの特徴として、「昼と夜でバックライトの明るさを別々に設定できる」という点があります。日の出・日の入りの時刻でバックライトの明るさが切り替わるわけですね。これはGarminや大手各社のサイコンには存在しない機能です。

現在の私の設定はこちら。最初は「夜間: 20%」に設定していたのですが、あまりにも暗くて40%まで上げました。

こちらは、BiNavi AirとBiNaviを、どちらも「バックライトの明るさ: 20%」に設定した状態の画像です。明らかにBiNavi Airの方が暗い。

そして、BiNavi Airを40%にした画像がこちら。ようやくこれで同じくらいの明るさです。40%の明るさにすると、バッテリー消費が半端ないのでは……と思っていたのですが、実はそこまでバッテリーを食いませんでした。詳しくは後述。
画面項目
1ページに表示可能な項目の最大数は12個です。BiNaviと同じ。その分、文字は小さくなります。

9項目を表示した例がこちら。BiNaviと同様、画面上部(ステータスバー)に「電波状況」「現在時刻」「電池残量」を表示しておけるので、各ページに設定する画面項目が少なくて済むのがありがたい。GarminやBrytonだと、現在時刻とバッテリー残量を表示するために一つずつ画面項目を消費してしまいますからね。
基本操作
基本操作についても、BiNaviの記事に書いた内容と同じです。
ルートデータの転送・ナビゲーション
ルートデータの転送方法は、BiNaviの記事に書いた内容と同じです。
ナビゲーション機能もだいたいBiNaviと同じなのですが、発売時から「地図」「曲がり角の案内」を画面項目として表示可能なのが素晴らしいところ。

中央のグルグルしている部分は「データ項目としての地図」です。自宅近辺が映ってしまっているのでモザイクを掛けています。
従来の機種では、地図は「地図ページ」にしか表示することが出来ませんでしたが、BiNavi Airでは全てのページにデータ項目として地図を表示可能になっています。また、その左下にあるのは「曲がり角の案内」の項目です。

ナビゲーションを動作させていると、ここに「次の曲がり角までの距離と、曲がる方向の矢印」が表示されます。「曲がり角の案内」を設定しているページでは、ポップアップの「あと何mで左折」みたいな通知は表示されなくなります。
この機能は最初にBiNavi Airに搭載され、その後BiNaviにも搭載されました。上記スクリーンショットはBiNaviのものです。

ちなみに、この「地図」「曲がり角の案内」の項目は、データカテゴリの「グラフ」の中にあります。「ナビ」の中のほうが適切な気がしますが……。さらに書くと、BiNavi Airの場合はアプリ側でこの項目を設定可能ですが、BiNaviはアプリ側にこの項目が出ません。本体側からのみ設定可能になっています。
実走
実際にBiNavi Airを使用して走行してみました。

コンパクトさ・軽さ
前述の通り、横幅が細いのでライトとの干渉を考えなくて良くなりました。重量については26g軽くなっているはずですが、体感はできません。
画面の見やすさ
前述の通り、ガラスフィルムを使わない状態では直射日光化でも非常に画面が見やすいです。
夜間はバックライトが20%だとかなり暗く、「見づらい」と感じましたが、40%まで上げると特に不満はなくなりました。フォントサイズはBiNaviに比べると小さいですが、Edge840よりは読み取りやすく感じます。


あと、昼と夜でちゃんとマップを含めて背景色が切り替わるのはありがたいですね。
「当たり前だろう」と思われるかもしれませんが、発売当初のEdge840は夜になってもマップだけは白背景でした。後にアップデートが入り、夜は黒背景に切り替わるようになりましたが、発売後しばらくは夜間走行中に「画面が眩しい」と感じていたものです。なお、BrytonのS810は未だに夜でも白背景のままで、黒背景に切り替えができません。
操作性・レスポンス
全体的にレスポンスに不満はありません。長距離のデータを保存する際も一瞬で終わり、気がつくとアプリを通じてStravaにアップロードされています。
タッチパネルについても操作性に不満なし。いざとなれば物理ボタンでも操作可能です。
地図・ナビゲーション

BiNaviには存在していた「マップテーマ(カラフル/クラシックから選べる)」はAirにはありませんでした。元々何の意味があるのかよく分からなかったので、なくなってもあまり気になりませんでした。
ちょっと残念なのは、マップの縮尺の選択肢が減っていたことです。
| iGS630 | 50m/100m/200m/400m/800m |
|---|---|
| BiNavi | 50m/100m/200m/500m/1km/2km/5km/10km |
| BiNavi Air | 20m/50m/100m/200m/500m/1km/2km |
BiNaviにはあった「5km/10km」の縮尺が消えています。代わりに「20m」という細かい縮尺が増えました。個人的には20mよりも、「5km/10km」の縮尺のほうが嬉しいです。広い範囲のマップを見たいことがあるので。
データ値の妥当性
BiNaviはEdge比較で獲得標高が少なめに出る特徴がありましたが、途中で修正が入って割と妥当な数値が出るようになりました。BiNavi Airは最初から修正後のBiNaviと同等の獲得標高が出ます。
その他の数値で目に見えて変と感じるものはありませんでした。
システムの安定性
500kmほど使用して、今のところ操作が重くなったりフリーズしたりといったことはありません。
バッテリーの持ち具合
以下の設定で120kmほどのライドを行いました。
- 衛星システム
GPS(省エネ) - バックライト
昼: 0%, 夜: 40% - 接続センサー
パワーメーター、スピードセンサー
使用時間は、「昼: 6.5時間」「夜: 3時間」という割合です。
昼の6時間半でバッテリー消費は19%(2.9%/h)。夜の3時間でバッテリー消費は12%(4.0%/h)でした。バックライトを0→40%に変更しても、1時間あたりのバッテリー消費量は+1%程度しか増えなかったことになります。仮に、昼と夜それぞれ12時間ずつ合計24時間使ったとすれば、34.8+48.0=82.8%。まだ17%余ります。そこから昼モードで使用したとすればまだ6時間は使える計算なので、合計30時間は使えそうです。これは公称ランタイムと一致します。
実際にはブルベでも夜中はどこかに宿泊し、サイコンはOFFにするので30時間以上は持つはず。600kmブルベは無充電では厳しいですが、400kmブルベならば余裕を持って走れそうだと感じました。
その他の機能

すっかり最近はスマートローラーを使わなくなってしまって試していないのですが、「バーチャルライド」という機能もあります。スマートローラーと接続することで、あらかじめ設定されたコースの斜度を再現してくれる機能です。モン・ヴァントゥや、ラルプ・デュエズといったコースデータが内蔵されています。
改善を要望したい点
BiNavi Airについて、個人的に感じた「改善して欲しい」点を挙げていきます。
なお、「★」が頭に付いているのはBiNaviでも挙げた要望のリピートです。残念ながら約1年経っても修正されていない点が多いので、あえてリピートします。
シリコンケースを販売して欲しい
今のところ、BiNavi Airには対応する純正のシリコンケースが存在しません。コンパクト&軽量が売りなので、あえて作っていないのかもしれませんが、それでも落下した時のために衝撃吸収ケースを付けておきたいというユーザーは一定数いると思います。
BiNaviには別売りのオプションで純正シリコンケースがあるので、同様にBiNavi Airでも手に入るようにしてほしいものです。
「システムメニュー」の誤植を直して欲しい

本文中でも指摘しましたが、本来「システムメニュー」となるべき所が「もっと見る」となっていて分かりにくいです。正しいメニュー名に修正をお願いしたい。
マップの縮尺に広範囲を追加して欲しい
これも本文中で指摘しましたが、「5km/10km」の縮尺での表示がBiNavi Airにも欲しいです。
★マップに表示される文字が小さい
BiNavi Airの地図上には、道路名や地名が表示されます。

この文字が小さく、可読性が低いです。BiNaviも文字が小さかったですが、Airは画面が小さい分さらに読みにくくなってしまいました。文字を大きくする設定が是非欲しい所。
★マップに海が表示されない
BiNavi Airの地図には海が表示されません。

これは羽田の多摩川河口部の地図ですが、海の部分が黒い表示になっています。川や池は青く表示されるのですが、海だけは黒いまま。Garminならば海の部分が陸地とは別の色で塗りつぶされた表示になるので「海が近いんだな」ということが分かります。これに近い表示にしてもらえると、島国である日本では現在地を認識しやすくなるはずです。
★標高グラフの縮尺を変更できない
クライミングページには標高図が表示されます。
ナビをしている場合、「この先のアップダウンはどうなっているか」を確認できる機能なのですが……ちょっと不便なのが、標高グラフの縮尺が変更できないことです。
縮尺を変えられる機能をぜひ追加してほしいです。
標高グラフに過去の標高変化しか表示されない
これはBiNaviのレビューに書こうと思って忘れていた話なのですが、BiNavi Airでも共通の話なので書いておきます。

これは、「ルートデータを読み込んでナビゲーションをしている最中の、eTrex 32xにおける標高図」の表示です。
画面の半分から左が「過去の標高変化」、そして半分から右は「ルートデータから読み込んだ、未来の標高変化」になっています。

しかし、BiNaviやBiNavi Airの場合、画面に表示されるのは全て「過去の標高変化」です。未来の標高変化はこのページを見ても全く分かりません。
ユーザーが標高図のページを見るのは、「これからの標高変化がどうなっているのかな」と確認したい時です。過去の標高変化を見ても大した意味は無いのです。

BiNaviとBinavi Airには「未来の標高変化」を表示する「iClimb」機能があります。技術的には「未来の標高変化」を表示するのは可能なはずです。
ナビゲーション実行時に、「未来の標高変化」を表示する機能を是非追加してほしいです。
★データ項目を追加して欲しい
BiNavi Airはデータ項目がかなり豊富ですが、出来れば追加して欲しい項目が2つあります。
グロス平均速度
「停止時間を含んだ平均速度」を、一般に「グロス平均速度」と言います。ブルベの場合、「グロス平均速度が15km/h」を下回るとタイムアウトで失格となるので、出来れば表示させたいデータ項目です。しかし、この項目は現在BiNaviにはありません。

BiNaviは「走行時間」と「経過時間」という項目を別々に持っています。
- 走行時間
ライド開始からの「停止時間を含まない」経過時間。 - 経過時間
ライド開始からの「停止時間を含んだ」経過時間。
「距離」÷「経過時間」=グロス平均速度
なので、データ項目の追加は容易なはず。是非お願いしたい所です。
オフコース距離

ナビをしている場合にルートから外れてしまうと、オフコース警告が表示されます。この時、「何mくらいコースから外れているのか」を知りたいと思うことがあります。eTrexには「オフコース距離」という項目があり、私はこのデータ項目を良く使っていました。
オフコース警告がかなり素早く出るので必要ない項目かもしれませんが、可能なら追加をご検討頂けると嬉しいです。
「Stravaのライブセグメント」機能が欲しい
Garmin・Bryton・Wahooには、Stravaのセグメントを読み込む機能があります。最近になって、Mageneもその機能を搭載しました。



BiNaviとBiNavi Airにも「セグメント」という機能はあるのですが、これはStravaのセグメントを読み込む機能ではありません。iGPSPORTのアプリで、自分で設定した区間を読み込めるという機能になっています。ある種、Garminで言うところの「バーチャルパートナー」に近い機能と言いましょうか。過去の自分との比較は出来ますが、インターネット上の誰かとの比較は出来ません。
私はStravaセグメント機能は使ったことはないのですが、競技志向の方は割と使っているようです。Garmin・Wahoo・Brytonという大手と同等の機能を揃えるという意味でも、実装を検討してほしい機能です。
まとめ
iGPSPORT「BiNavi Air」のファーストインプレッションでした。

ブルベ目線の要望はたくさん書きましたが、正直一般的な使い方から見るとどれも「重箱の隅」レベルの指摘ばかりです。さっさと直して欲しいのは「システムメニュー」の誤字くらいであり、その他は既にほとんどの人から不満が出ないレベルの機能・品質に仕上がっていると思います。
たしかに画面は小さくなって文字の可読性は落ちていますが、他社のレース向け小型モデルと比べたら画面が小さいわけでもありません。それでいてBiNavi相当の多機能を詰め込み、77gという重量に纏めてきたのは評価されるべきだと感じました。30時間というランタイムも「前作より短い」だけであって、Edge850と比べると2.5倍の長さ。必要十分です。軽量性を求めるヒルクライマーの方やレーサーの方で、週末はそれなりに長い時間を走るという方でも不満は出ないスペックだと思います。
今年からはプロレースの現場で厳しい評価を受けることになるわけで、開発側としても気合を入れて作ったのでしょう。次は「もっと空力を良くしてくれ」とか言われるかもしれませんね。今後の展開に期待しています。
ブルベ勢には、画面が大きくてランタイムも長いBiNaviの方がマッチしていますが、600km以上のブルベでなければBiNavi Airでも不満に感じることはなさそうです。今年のブルベはBiNavi Airをメインで走ってみようと思っています。
著者情報
年齢: 41歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。
# これまでに著者が乗ってきたスポーツ自転車の履歴はこちらの記事にまとめています。



