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【レビュー】TNI「軽量カーボンステイ」
評価:4.5
TNIの汎用パーツマウント。主にサイコンやライトの取付台座として使用します。
購入動機
霧立400ブルベに参加するにあたり購入しました。
Edgeでトラブル
2024年に入ってからのブルベは全てディスクロード・GE-110で参加しています。
この現象、自分のEdge840でも起きた。<RT
— ばる (@barubaru24) April 23, 2024
常に起きていたわけではないけど、200kmほど走った所で画像のように現在地情報がズレた。正しい道を走ってるはずなのに「ミスコースしてる」と判定されるという。10分くらいこの状態だった。
Edgeの現在地判定がおかしくなった? pic.twitter.com/9iT50Qoaht
200km/300kmのブルベはEdge840を使用。200kmブルベでは特にトラブルはありませんでしたが、300kmでは後半80km地点でマップのルート軌跡が実際の場所からズレる事態が起こりました。
恐らくはブルベ直前にアップデートしたファームウェアがバグっていたんでしょう。本件は致命的とまでは言えませんが、ルートミスを誘発するもの。やはりブルベにおいてEdgeを第一ナビに置くのはまだ早いのかもしれません(10年くらい言ってる気がしますが……)。

霧立400に参加するにあたっては、システム安定性で実績のあるeTrexをメインサイコンとして取り付けることにしました。
eTrex置き場に悩む
これまで、eTrexはステムにマウントをタイラップで取り付ける方式を取ってきました。

こんな感じですね。
マウントはこちらの純正品を使っています。
さて、GE-110は俗に言う「ケーブルセミ内装」の方式を取っています。

ステムの下にスペーサーが入っていないため、ステムとケーブルが密着しており、ステムにタイラップを巻くのは厳しそうでした。
そうなるとハンドルの前側に出るブラケットを使いたいところ。しかし、Edgeシリーズ用のブラケットは各社から出ていますが、eTrex用のブラケットを出しているメーカーは(ほぼ)ありません。
一応レックマウントからこういったマウントが出ていますが、付いているレビューを見ると評判は芳しくありません。
もう一つ、タップネジでeTrex本体に穴を開けて固定するGarminマウントタイプのアダプタもレックマウントから出ていますが……これもeTrexの重さだと多分すぐに壊れてしまうでしょう(参考記事)。実際、レビューにも壊れたという話が書かれています。
汎用ブラケットを使おう
色々検討しましたが、eTrexを直接マウントするというのは現実的ではなさそうです。
ならば、丸パイプの汎用ブラケットに、この純正マウントを取り付けるのが一番安定してそうです。そして、我が家にはその前例がありました。

妻がPBPでeTrexをマウントするために使っていたのが、ミスターコントロールの両手持ちカーボンブラケット。PBP以外にもずっと使っているはずですが、特段のトラブルはありません。シンプルですが今回一番要件に合いそうなのがコレでした。
ただ……どこを探しても売っているショップがありません。前は普通に売ってたんですが、良く見ると公式のラインナップからも消えています。
しかしこの手のものはメーカーAが廃番にしても、同品がメーカーBから出ているものです。確かTNIが出していたような……
ありました! しかもミスターコントロールにはなかったレッドカラーもあります。
レッドカラーを早速注文し、霧立400本番でも採用しました。
製品概要
実測重量は36g。耐荷重は公式サイトによると5kg(!?)。
2本アームで1つのパイプを支える構造です。アームはアルミ、パイプはカーボン製。
ハンドルは31.8mm径のみに対応。パイプ部分の直径は26.0mmです。
カラーバリエーションは以下の通り。
- ピンク
- 赤
- 青
- 金(生産終了)
- 黒
使用感
ブルベ「霧立400」で使用しました。取り付けたのは、eTrex32x+純正マウントです。

重量

実測重量は36gと非常に軽量です。

参考までに、それまで付けていたレックマウント「Type19」は74gでした。
取り付け


2.5mm六角ボルトを外し、ハンドルに取り付けます。

幅広のステムなので付くか不安でしたが、ギリギリ付きました。

eTrexの純正マウントをタイラップで取り付けて、こんな形に。カーボンパイプがツルツルで滑りやすいので、結構タイラップは強く引っ張って止めています。
安定性
eTrexは150g前後あり、Edgeシリーズより重めです。

北海道の路面はそれなりに悪かったのですが、大きくお辞儀するようなことはなかったです。これはタイラップの性能にも寄りそうですが。
心配な場合は、滑り止めテープを一枚カーボンパイプに巻くと良さそう。
ブラケット自体がハンドルから動くこともなし。細いアームですが、しっかり固定されています。
耐荷重
この手のブラケットやマウントで気になるのは耐荷重です。
何をどれだけ付けても壊れない……なんて訳はなく、重いものを付け過ぎれば壊れます。なので、耐荷重を守って使うことが大事です。
さて、本製品の公式ページに書かれている耐荷重は……「5kg」。
いやいやいやいや、そんな耐荷重が高いわけがない。多分一桁間違えてる気がします。良いとこ500gくらいが上限でしょう。

類似製品で更に丈夫なアームを持つKCNC「ブルベマウント」ですら耐荷重800gです。アームが短い分、TNIの方が構造的に強い可能性はありますが、5kgはさすがに無茶だと思います。それ以前にハンドルに5kgも荷物を付けたら走れたもんじゃないはずですが。
見た目
今どき5色展開というのは嬉しいです。ハンドル周りに赤が増えるだけで個人的には気分が上がります。
まとめ
シンプルで軽量なカーボンブラケット。
Edgeシリーズならもっと良いブラケットがあると思いますが、eTrexであればこのブラケット+純正マウントというのが一番シンプルかつ安定性が高いと思います。
なお、霧立400ブルベを経て少しハンドルを上げることにしたので、ステム下に余裕が出来ました。これでステムにもサイコンを付けることは可能となりましたが、eTrexをハンドル前方に置いたほうが見やすかったので、今後ともTNI「軽量カーボンステイ」は使うことになりそうです。
評価
対象モデル: TNI「軽量カーボンステイ」
年式: 2024年
定価: 2640円
購入価格: 2100円
公称重量: 35g
実測重量: 36g
価格への満足度
過去より高くなった気はするが、適切価格だと思う。
総合評価
軽量でしっかりとしたブラケット。カラーが選べるのも有難い。
著者情報
年齢: 40歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。