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Taipei Cycle(台北ショー) 2024 レポート
まずは1号館/1Fのブースを紹介。
このフロアは、「コンポーネント/サイクリングパーツ/アパレル」のブースが出展しているエリアとなります。
入場
今回は一般客としての入場なので、入場券を買う必要があります。
入場券の購入
こちらの正面入口を入って左手にあるカウンターが一般客用のチケット窓口です。250元(約1250円)を支払い、入場券を購入しました。
チケットはこのようなQRコードが印刷されたレシートです。
入口で担当者の方がスマホでQRコードを読み取り、入場します。
正面入口を入ってすぐの場所はこのような雰囲気。サイクルモードと似てはいます。
正面入口前のスペース
正面入口前には「Taipei Cycle d&i awards 2024」の受賞製品が展示されています。
一般的に「d&i」は「ダイバーシティ&インクルージョン」の略だそうですが、どういう基準で選ばれているのかは良く分かりませんでした。
とりあえず注目製品が展示されているようです。
1号館/1Fのブース
1号館/1Fの中で個人的に気になったブースを紹介していきます。日本では聞いたことのないメーカーの方が多いです。
TSB Cycles
中国「TSB Cycles」。チタンを専門に手掛けるOEMメーカーです。
後から所在地を確認して驚きましたが、秦の首都「咸陽」のメーカーなんですね。キングダムを読んでいる人間には気になる地名です。というか、まだその地名が残っていたとは。
インパクト抜群だったのが、チタン製のステム一体型ハンドル。3Dプリントで作られているようです。
形状から見るにトラック競技用でしょうか。日本に入ってきたらすごい値段になりそう。
チタンのラグにチタンのステム。チタンマニアにはたまらない光景……のはず。
PSB
台湾「PSB」。ブレーキパーツを中心に手掛けるメーカーです。
ホームページを見ると、ディスクローターやブレーキパッドが中心商材の様子。
今回興味深かったのは、こちらのフィン付きブレーキパッド「FIN.TECH Brake Pad」。シマノのフィン付きパッドとやりたいことは同じだと思いますが、空気との接触面積を増やして放熱効率を高めているようです。このフィン付きパッドは2022年のアワードを受賞してるんだとか。
ORA Enginnering
台湾「ORA」。OEMのフレーム製造を手掛けるメーカーです。
こちらもメインはチタン、様々なブランドの製造を請け負っているようです。パートナーの中には日本のAVEDIOの名前も。
AVEDIOと言えば最近チタンのディスクロードを発表しましたが、これもORAの製造だったりするんでしょうか。
珍しかったのは、ステンレスフレームの製造も手掛けている点。チタンは割と会場でも多く見かけましたが、ステンレスはほとんど見なかったです。一度乗ってみたい、ステンレス。
Y.S.Paint
台湾「Y.S.Paint」。フレームの塗装メーカーです。
台北ショーは割りと塗装メーカーの出展が多く、その中でも派手だったのがこちらのメーカー。
どんなカラーでもお任せあれといった様子。一度こういう凝ったカラーのフレームに乗ってみたい。
前日に台湾の布問屋街に行きましたが、似たような柄の布を多く見かけました。台湾の人は割りと派手好きなのかもしれません。
Wellgo
台湾「Wellgo」。世界最大と言われるペダルメーカーです。
今回は割と入口入ってすぐの場所に陣取っており、目立っていました。
Wellgoの中のハイスペックブランド「XPEDO」のSPD互換ペダル。かなり軽いモデルだったはず。
大きく注目を集めていたのが、Award受賞製品として入口の外に飾られていたこちらの「Miniature Modular Pedal Power Meter」。パワーメーター機能付きペダルです。
スタックハイト10mmとパワーメーター付きにしては薄めであり、踏面をロード用/MTB用/フラットペダルなどに変更できるのが特徴なんだとか。
ULAC
台湾「ULAC」。元々は自転車用のU字ロックメーカーですが、昨今はバイクパッキングにも乗り出しています。
カラフルでポップなバッグたちをアピールしていました。
製品ロゴが印象的。「LONELY RIDERS CULT」と読むらしい。元々このロゴをAliexpressで見かけて印象に残っていたのですが、現物が見られてよかったです。
ただ、トップチューブバッグは想像していたものよりも二回りくらい大きかったですね。
ASHIMA
台湾「ASHIMA」。ブレーキパッドやディスクローターで有名なメーカーです。
今回は製品よりも、このASHIMA製パーツで作ったのであろう合体ロボが強烈なインパクトを放っていました。
製品も展示されていましたが、全く頭に入ってきませんでした。
TITANOS
台湾「TITANOS」。カーボン中心のフレームメーカーです。
7年前に見た時に造形が好みで覚えていたんですが、今となってはちょっと懐かしさを感じるデザインですね。最近はシートステーがオフセットしているのが普通なので。
色使いは結構好みです。
前はロード一辺倒だった気がするのですが、グラベルバイクやMTBも始めた模様。一体型ハンドルもありましたね。
hydraKnight
台湾「hydraKnight」。防水バッグを中心としたアウトドアメーカーです。
防水用品の技術を活かし、自転車用の防水バッグを手掛けています。
個人的に気になったのは、最近色々と探したボルトオン式のトップチューブバッグ。穴の位置が固定なのでフレームを選びそうですが、作りは良さそう。
良さそうだなーと思ったのが、こちらのフロントバッグ。防水で、マグネット式。マグネット式のフロントバッグってあまり見ませんが、操作性は良好でした。欲しい。
WOHO
台湾「WOHO」。自転車用バッグメーカーですが、最近はチタンフレームも販売しています。
10年くらい前はポップでカラフルなバッグを多く出していたメーカーですが……
今やすっかりアースカラーの本格的バイクパッキングメーカーへと変貌していました。
こちらのグラベルフレームもWOHO製です。
今はWOHOの代理店は日本にないと思っていたんですが、ワールドサイクルから買えるようです。ワールドサイクルが直接輸入しているのかもしれません。今回の台北ショー、ワールドサイクル(R250)のブースもありましたしね。
GIGANTEX/EBON
台湾「GIGANTEX」「EBON」。GIGANTEXはかつてFFWDのリムを作っているメーカーとして有名でしたが、今回はバーテープなどを手掛けるEBONと合同ブースで出展。
同じ会社なんでしょうかね?
GIGANTEXはカーボンリムとフレームを展示。
EBONはバーテープやグリップを展示。
EBONは今どき珍しく柄物のバーテープを出しているブランドです。日本ではなかなか見かけませんが、台湾では色々な店に並んでいました。
反射グッズも多く手掛けているようで、反射バッグや反射ベストも展示されていました。
SUPER B
台湾「SUPER B」。シュパーブではなく、スーパービー。スーパーバイクツールの略らしいです。工具メーカー。
日本にも携帯工具は入ってきていますが、オレンジがコーポレートカラーとは知らなかったです。
面白い携帯工具を色々出しているメーカーなので新作がないか確認しましたが、これといって新しいものは見受けられず。
通常工具はオレンジ祭りです。
ちなみに今、配置図を見たらSUPER Bの向かいに「METALLICA」というブランドが出店されていたことに気づきました。メタラーとしては行っておけば良かった。
BETO
台湾「BETO」。自転車用ポンプのトップメーカー。世に存在する携帯ポンプの大半は、BETOかGIYOで作られているはず。
BETOは「Be The Original」の略らしい。初めて知りました。
私が以前から現物を見たいと思っていたのがこちらの「EZ-055A」。口金の形、どこかで見たことがある人も多いと思います。
Panaracerのワンタッチミニポンプ(BMP-23AEZ)は恐らくBETOの製造。このポンプの兄弟機のはず。それはつまり、「例のポンプ構造を持つ」ということになります。
Preloadという文字がありますが、これが「ピストンを引いた時に、内部に空気を圧縮して次に押した時にアシストする」という構造を表しているはず。
この構造には吸気口が必要ですが、このポンプにも吸気口があります。
長さから言ってもかなり性能が高い携帯ポンプだと思われるので、どこかの会社が輸入してくれないかなーと思っています。
GIYO
台湾「GIYO」。BETOと並び、自転車用ポンプのトップメーカーです。
きれいに陳列はされていましたが……
どのポンプも固定されていて、実際に押し心地を試せるポンプがありませんでした。残念。携帯ポンプは持ったときの感触も大事だと思うんですけどね。
airbone
台湾「airbone」。BETOやGIYOよりはシェアは落ちる気がしますが、ミニポンプでは有名な会社です。私もかつてメインの携帯ポンプとして使っていました。
携帯ポンプと携帯工具を中心に展示されていました。
良さそうだなーと思ったのがこちらのラチェット付きの携帯工具。
胴の部分にビットが入り、ヘッド部分は前後に稼働します。
初めて見る製品でしたが、日本にも入ってきているようで。今度買おうかと思っています。
かつて愛用したairboneのSUPERNOVAシリーズ。カーボン製の奴は欲しかったんですが、日本には入ってきませんでした。
CROPS
日本「CROPS」。ワイヤーロックを中心に展開する日本ブランド。
ここ最近はフロントライトに力を入れているようです。
どこかで見た形状のライトとブラケット……ですが、話を聞いてみると独自機能を備えているようです。
照度センサーを備えており、暗くなると点灯モードに自動的に切り替わる仕掛けがあります。
ライトの配光パターンが分かるこのチャートはナイスアイデアですね。
TANGE
台湾「TANGE」。元々日本の会社ですが、現在は台湾籍です。
TANGEはヘッドパーツが有名ですが、台湾国内ではYASUJIROというフレームブランドも有名です。
YASUJIROは創業者の丹下 安次郎に由来していると思われます。
AROFLY/BION
台湾「AROFLY」「BION」。共にTSBグループに属するブランドのようです。
AROFLYはかつて日本にも入ってきていたブランドで、「バルブにセンサーを付けて空気圧からパワーを推測するパワーメーター」を出していた伝説を持っています。
そんなAROFLYが今回投入したのが「サイコンとケイデンスセンサーだけでパワーを計測する」という仕組み。「一体どういうこっちゃ?」と思ったんですが、サイコンの前面に空気抵抗を測定するセンサーが付いており、それとケイデンスのデータを合わせてパワーを算出するんだとか。昔iPowerという空気抵抗でパワーを計測するパワーメーターがありましたが、あれと近い原理みたいですね。
BIONはサイクルコンピューターや、ペダル型パワーメーターなどを作っているようです。パワー測定のアプローチが兄弟会社よりまとも。
Profile Design
アメリカ「Profile Design」。言わずとしれたトライアスロン用具のトップメーカーです。
展示の中心はDHバーやハンドルですが……
私は最近興味があるトップチューブバッグばかりを見ていました。
XLABもそうなんですが、トライアスロン系メーカーってバッグが流線型(後端に行くほど細くなっている)であることが多いんですよね。膝が当たりにくくて良いので他のメーカーも見習って欲しい。
READYGO
台湾「READYGO」。端的に言えば日本で言うREC-MOUNTSのようなマウントを出しているメーカーです。
今回はマウントの他に泥除けなどを出展。
マウントはなかなか拡張性が高そうでした。
サイコンだけでなくスマホのマウントも可能である模様。
サドル下に泥除けとCO2ボンベとテールライトを共存できるシステム。
RIDEA
台湾「RIDEA」。ビッグプーリーが有名ですが、クランクなども作っています。
今回はホイールをたくさん出展していました。
PRISMというカーボンバトンホイール。RIDEAのサイトには掲載がないので新モデルなんですかね?
カッコいい展示車両。











































































