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Taipei Cycle(台北ショー) 2024 レポート
お次は1号館の4F&5Fのブース紹介です。
1号館/4Fのブース
1号館/1Fからエスカレーターを登ると、4Fも大型の展示フロアになっています。
このフロアは1Fと異なり、完成車メーカーがメイン。ただ、パーツメーカーも多いです。
GIANT
台湾「GIANT」。世界一の自転車メーカー。
今回は台北ショーに合わせて発表された新型TCRの展示がメインでした。
完全内装式になったTCRは大いに注目を集めていました。
とはいえ、お膝元の台湾では一足先に発売されていたようで、街中のショップには普通に新型TCRが並んでました。フライング販売とかあるんですね。
MERIDA
台湾「MERIDA」。GIANTと並ぶ巨大自転車メーカーです。
今回はカラフルな自転車が沢山飾られていました。
「CUSTOM MADE」の文字。TREKのProject Oneみたいなサービスでも始めるんでしょうか? 検索しても情報が出てこないです。
凝った塗装のフレームが注目を集めていました。
TRIGON
台湾「TRIGON」。台湾のショップでは割とよく見かけるメーカーです。自社工場を持っていて設計から製造まで一貫してやっているメーカーのようです。
今回のブースの主役はエアロロード「AR-01」。今回のアワードを受賞したバイクだそうです。
エヴァの真希波が乗っていそうなカラーリングのグラベルバイク。シートポストの形状が気になります。
BIANCHI
イタリア「BIANCHI」。大フロアの外で会議室内での展示でした。
存在に気づいていない人が多いのかガラガラ。
その分、ゆったりとニューOLTREを見ることが出来ました。国内の展示会では人だかりが凄くて見られないことも多かったのでじっくり見られてよかったです。
空気抵抗を減らすためのエアディフレクター。UCIレースでは外す必要があるエアロパーツ。
FSA
イタリア「FSA」。別ブランドとしてVISIONも持つコンポーネントのトップメーカー。
注目を集めていたのは新型のMETRONハンドル「5D EVO」。
従来より更に薄くなっているようで空力性能が良さそう。
こちらはブランドの方向性として意外な、グラベル用途と思われるDHバー一体型ハンドル。Ridefarrが出しているハンドルに似てますね。あと重量の205gは嘘だと思います。そんなに軽いはずがない。400g近くはあるでしょう。
TOKEN
台湾「TOKEN」。ホイールを中心としたパーツメーカー。私もホイールを愛用しています。
今回も展示はホイールが中心です。
私が使っているKONAX PROのディスクバージョン。
こちらはフックレスリムを採用しています。
WHEELLAB
韓国「WHEELLAB」。カーボンスポークを採用するホイールブランドです。
DAAPというホイールシリーズを販売しているようです。
珍しいスポークパターンです。本数も18本と、ディスクブレーキ用としてはかなり少なめ。重量もペア1265gと軽量です。
AVIIAV
韓国「AVIIAV」。こちらも韓国発のホイールブランド。読み方が分かりません。
個人的にはDAAPよりもこちらのブランドのほうが惹かれました。
設計者らしい方が説明してくれたこちらのホイール「ALDO」。なんかやりたいことを全部詰め込んだ感じのホイール。スポークはカーボン製。今回の台北ショーはカーボンスポークのホイールの展示が多かったですね。
リム断面はかなり凝った形状をしています。波打ったリムは最近の流行ではありますが、こういうパターンは他にはないはず。
クリンチャーで1540gと若干重めですが、こういうのが刺さる人はいそうです。価格は40万円くらいだそうで。
Japan パビリオン
日本ブランドが集まっている一角です。
CARACLE
小径車のCARACLEブースには「おりたたぶ」のイラストを展示。
向かいには日本文化の一つ(?)痛ディスクの展示も。
Honjo
泥除けと言えばHonjo。
NITTO
ハンドルのNITTOも出展。
R250
ワールドサイクルのブランドであるR250も出展していました。どちらかと言うと他のブースを回って色々発掘している側のイメージだったので少し意外な出展。
ROCKBROS
中国「ROCKBROS」。中華ブランドの代名詞的存在。
かなり展示物のバリエーションは豊富でした。
その中でもバッグ系は多めでしたね。デザインに統一性がまるでないのが気になりますが……(多分いろんな工場に発注している)。
3Dプリンタ製サドル。座面の硬さは均一でした。
先日、私が購入した泥除けもありました。
TOPEAK
台湾「TOPEAK」。言わずとしれた有名パーツメーカー。なんでも作ってます。
今回は何故かボトルケージ推し。
こんなに大きく壁を使ってボトルケージを告知。へー、こんな軽量ボトルケージが出てたんですね。
ケブラー製のボトルケージ。10gと超軽量なのはいいんですが、見た目がかなり自転車を選びそう。そして蜂が寄ってきそう。
やたら大きなツール缶も気になりました。これ、自転車のどこに付けるんでしょうね……。
Bicycle Club
日本「Bicycle Club」。台湾でもバイクラを発行しているとのことで、ブースがありました。
ブースには山口編集長の姿も。バイシクルオブザイヤーの話などをしました。
こちらが台湾版のバイクラ。半分くらいは日本の記事の翻訳、あと半分は台湾オリジナルの記事だそうです。
CATEYE
日本「CATEYE」。世界最強の自転車ライトメーカー(と私は思っている)。
ライトとサイコンが展示されていました。
ただし、日本限定製品であるVOLT NEOシリーズの展示はなし。あれを展示して世界にNEOをアピールしてほしかった……新発売のエアロハンドル用ブラケットも展示されていました。
CATEYE70年の歴史の展示も。日本バージョンではVOLT300が結構大きく出ていた気がするんですが、こちらには影もなし。
DOSUN
台湾「DOSUN」。2010年代前半に日本のロングライド勢の間で人気のあったライトメーカーです。
……が、どう見ても展示はE-BIKEがメインです。どうやら今の主力はE-BIKE用のライトの様子。私はあまり興味がないので取り上げていませんが、E-BIKE用のライト(バッテリーから電源を取る)を展示するブースは多かったです。
バッテリーライトの展示はこれだけでなんとも寂しい。新製品らしい新製品もなし。良いライトを作るメーカーなのでもう少しこちらにも力を入れて欲しいです。
moon
香港「moon」。個人的には世界三大ライトブランドの一つ。
ただ最近はやたら重くてLED数の多いライトばかりを作っていてちょっと心配ではあります。
現在のメイン製品であるRIGELシリーズ。モード数がとにかく多いのは良いんですが、操作がかなり複雑でした。
SKS
ドイツ「SKS」。泥除けとポンプのトップメーカーです。
展示もやっぱり泥除けとポンプが中心。
圧巻のラインナップ。ただ、知っている製品ばかりでロード用の新製品はなさそう。ディスクロード用の本格的な泥除けが欲しいのですが(SPEEDROCKERはグラベル用なので幅広すぎる)。
SKSで固めたピナレロ。ピナレロを使いたかったというよりはこのフレームのカラーが欲しかったんじゃないかと思います。
FLR
イスラエル「FLR」。シューズメーカー。私も使ってます。
イスラエルは大変なご時世のはずですが、出展されていました。
サポートしているプロ選手の紹介が。
私も使っているF-70 Knit。その話をブースの方にしたら喜んでもらえました。
Thermaltake bike
台湾「Thermaltake bike」。CPUクーラーなどを手掛けるサーマルテイク傘下の自転車用品ブランド。
どういう繋がりか分かりませんが、自転車用のバッグなどを作っています。オリジナリティのあるデザイン。
しゃいんさんが買いそうなフロントバッグ。 pic.twitter.com/GWFdexklY2
— ばる (@barubaru24) March 9, 2024
中でも印象的だったのは、液晶を備えたフロントバッグ。任意の文字や図柄を表示できるみたいです。本業の技術が生かされている?
LUMIXELL
台湾「LUMIXELL」。Organic Conceptという会社のブランド。
ライトなどを作っている会社のようですが……
私が強烈に目を引かれたのは、こちらの電動携帯ポンプ。サイズ的にはCYCPLUS「CUBE」と同程度。
しかし、スペックが凄い。バッテリー容量が500mAh/7.4V。最近CYCPLUSが発表した新型の「AS2PRO」でも420mAhでしたが、その上を行く容量です。「1回の充電で25Cタイヤを3本膨らませられる」と書かれています。更に液晶表示も備えており、操作性も良さそう。
是非日本の代理店に輸入して欲しい一品です。
VINCITA
タイ「VINCITA」。自転車用のバッグブランドです。
最近日本にも上陸しました。
カラフルなグッズが多く、ひと目見て華やかなブースでした。反射グッズも多く扱っている様子。
個人的に目を引かれたのは、こちらのトップチューブバッグ。ボルトオン対応です。
Rapi-Lock
台湾「Rapi-Lock」。いろんなフレームに使えるユニバーサルスルーアクスルを販売しているブランドです。
ディスクロード時代になって一気に増えたスルーアクスル。しかし、割と規格はバラバラ。そこでどんなフレームにも対応するものを作ろうとしたようですね。
ピッチの異なるねじ切り部を別体とすることで、どんなフレームにも対応できるということのようです。面白い。
もう一つ面白かったのが、スルーアクスルのシャフト内に6mmレンチを内蔵できるというもの。スルーアクスルを開け締めするための工具をすっきり収納できる仕掛けですね。
Panaracer
日本「Panaracer」。言わずとしれた自転車タイヤメーカー。
なんと大和社長自らが説明してくれました。社長、先週末はサイクルモード大阪のブースにいらしたはずなんですが……タフですね。
今回の目玉はもちろん、3/1に全面リニューアルを発表した新「グラベルキング」。箱も海外のデザイナーに依頼したこだわりの品だそう。
説明頂いた中で気になったのが、「GRAVEL KING R」。「最速のグラベルキング」らしいです。舗装路で使っても良さそう。
そして社長とお話をしているうちに、同郷であることが判明。何故か台湾で群馬の地元トークで盛り上がることになりました。びっくり。
GOODYEAR
アメリカ「GOODYEAR」。最近自転車用タイヤにも参入したタイヤのトップメーカー。
陽気なスタッフの方がピースをしてくれました。
「Eagle F1R を使ってますよ」と話したら喜んで頂けました。GOODYEARシールもゲット。
Eagle F1R のチューブレスレディ28Cを試したいんですけど、どこにも売ってないので試せていません。GE-110の試乗車に付いていたのを乗った時はかなり良い感触だったんですが。
TIOGA
日本「TIOGA」。台湾メーカーだと思っていましたが日本メーカーのようです。
このショーには珍しく、コンパニオンのお姉さんがいます。ちなみにブース名は「マルイ」。日本でTOPEAKの代理店をやっている問屋です。TIOGAはマルイのプライベートブランドのようなものだったようで。
TIOGAといえばスパイダーサドル。今回もメインで展示されていました。
KARMOR
韓国「KARMOR」。アジアンフィットのスポーツ自転車用ヘルメットを手掛けるメーカー。
かつてはシマノが代理店となって日本にも展開していましたが、シマノがLAZERを扱うようになって(子会社化したらしい)競合のKARMORは捨てられてしまった形に。ただ、日本人の頭にフィットするヘルメットということで、結構貴重な存在だったと思うのです。
こちらはフラグシップのVeliant。現代風のエアロヘルメット。
スタッフの方が「こめかみの辺りを触ってみて」と指差すので触ってみると、少し膨らんでいて触るとペコペコと凹む部分があります。
この部分にはPORONというショック吸収剤が入ってるそうで。シマノのグローブにも使われている素材ですね。
以前のKarmorはスタイリング優先という印象で側頭部が薄くて不安な見た目でした。今は安全性も重視するようになってかなり良さそうです。
どこか日本の代理店がまた輸入を再開してくれると良いのですが。
1号館/5Fのブース
1号館の5Fは会議フロアですが、会議室にも3つだけブースが出展していました。そのうちの一つをご紹介。
WIAWIS
韓国「WIAWIS」。アーチェリーの世界トップブランドにして、グラフェンを使ったカーボンフレームを作るメーカーです。
日本では現在タキザワが代理店をしており、群馬グリフィンに機材を提供しています。
本来は予約者専用だったようですが、日本人だというと問題なく通してもらえました。お相手をしてくれた方は海外営業部 部長の李さんという方。日本の担当でもあり、日本語がペラペラです。
「日本で最もWIAWISを売ったショップ」であるサイクルキューブにお世話になっていることを話すと、とても熱心に製品の説明をしてくれました。
WIAWISはハンドルやシートポストを「CARRMATO」というブランドで販売しています。「フレームブランドの名前が入っているパーツは他のブランドのフレームに付けづらいだろうから」別名にしたそうです。
実はGE-110を組む際に、最後まで候補に残っていたのがこのCARRMATOのハンドルでした。納期の問題で諦めましたが、現物を見られてよかったです。
CARRMATOのハンドルは全てグラフェンを使用しており、乗り心地がとても良くなるとのこと。使ってみたいですね。
文字入りの水で「WIAWIS」を表現した茶目っ気あふれる展示も。


























































































